2011年08月26日
待望の夏休みは雨、雨、雨・・・雲ノ平と北アルプス周遊 2日目
薬師沢からの急坂を這い上がること2時間・・・
その先に待ち受けるものは・・・
薬師峠〜雲ノ平 20110820
夜に何度か目が覚めたが、必ず雨の音がしていた。
そして早発用の2時のアラームで起きたときも。
この日の行動時間はおおよそ6時間ほど。
雨の中無理して撤収してまで早発する必要もない。
まぁ、できるだけ早く雲ノ平に着いて、いろいろ散策したいなぁ〜と、
あとから思い返すとずいぶん呑気なことを考えていたものだ。
雨もほぼ止んだので撤収作業をして
ガスがたちこめるテン場を6:50に出発。
昨日見えた雲ノ平方面や
薬師岳もみんなガスの中だ・・・。
再度小屋のスタッフにルートの確認をしたが、
やはり注意されたのは雲ノ平の木道だった。
そんなに危険なのか?雲ノ平の木道って・・・。
それではいよいよ日本最後の秘境、雲ノ平へ!
←雲ノ平 黒部五郎岳→
明後日無事に右の木道を帰ってくることができるだろうか・・・。
山にガスが絡んだ水墨画みたいな世界も趣があっていいけど
やっぱりスカッと晴れてほしいなぁ・・・。
河童が棲む?というカベッケが原。雰囲気のいい草原ですが
『黒部の山賊』を読んでから来たら違う印象を受けるかもしれない。
薬師沢小屋あたりから雨が再び降り始めたのでレインウェアを着込み
有名な吊り橋を渡る。何気にちょっと怖かった。
そして2つのハシゴを下りたその先から
いよいよ急坂が始まる。ストックは使わず、両手両足で這い上がる。
2時間の長〜いお付き合い・・・。
しんどいけど、結構楽しかったな〜。
ただ、このルートを下りには使いたくないなぁと思った。
特にこの日のような雨が降って岩が濡れてるときには。
逆回りで周遊するプランもあったがこちらでよかったと思う。
急坂との長い格闘もようやく終わりを迎え、木道が現れた。
この日一番のデンジャラスゾーン?だ。
しかし、登りきったらパッと視界が開けるのかと思ったが、
木道はしばらくの間は森の中を進む。
ようやく森を抜け視界は開けてきたが・・・
真っ白だけど、これはこれでいい雰囲気かも。
でもやっぱり晴れてるほうがいいか。
雲ノ平に上がってきてから雨と風がかなり強くなってきた。
祖母岳への分岐。雲ノ平のへそにあたる場所で展望のいいところだそうだが、
この天候ではそれどころではない。
とにかく雲ノ平山荘を目指すが、まぁとにかく木道歩きが長い!
いつになったら辿り着くのか…、どこにあるのか…
ふと視線を上げると、
雲ノ平山荘到着13:00。
雨と風ですっかり冷え切った身体に、山荘の中は暖かくてホッとするひとときだった。
快適な小屋泊まりの誘惑を断ち切りテン泊の受付を済ませた後、
物静かでジェントルマンといわれる僕でさえ発狂するのではないか!?という大事件が起こった!
酔いどれ:「缶ビールください」(今日も6本買っちゃうもんね)
スタッフ:「スミマセン、売り切れなんです」
・・・は?今何とおっしゃいましたか?
空耳ですよね? へ?空耳じゃない?
・・・フフフ・・・ハハハ・・・ヒヒヒ・・・
酔いどれ: 「売り切れだと~ッ!!」(心の声だけど)
ビールの美味さを知ってから十数年・・・、
雨の日も風の日も、熱が40度ある日も、
翌日が健康診断だって、2次検査で胃カメラを飲む前日だって、
俺は毎日欠かさずビールを飲み続けてきたのだ~ッ!それが途切れてしまうということは、
あの衣笠祥雄の偉大な連続試合出場記録を断ち切るのと一緒だぞ!(全然違う)
打ちつける冷たい雨と風になんとか耐えてきた僕の心は完全に折れてしまった・・・。
テン場への木道を「ありえない・・・ありえない・・・ありえない・・・」
ブツブツ念仏を唱えるように呟きながらトボトボ歩く。時折コケそうになる。
土砂降りの中ずぶ濡れになりながらようやくテントを張り、
倒れるように転がり込む・・・。
雨が止まない、ホント止まない、それも土砂降りと強風のまま・・・。
ビールのかわりに手に入れた白ワイン・・・、ハーフボトルなんてあっという間だ。
低体温時のためのウィスキーまで空けてしまったが、
酔いも高揚感もまるでない・・・。
雨は依然、土砂降りのまま・・・
雨の音を聞きながら考える・・・
明日の水晶岳と鷲羽岳は無理だ・・・
こんな天候で3000m近い稜線歩きはありえない・・・
ルートの変更を考えなければ・・・
このまま天候が回復しないなら・・・
4日目で下山してしまうことも考えなければ・・・
そのためには折立まで1日で下山できるところまで進んでおかなければならない・・・
明日の宿泊先を三俣山荘から黒部五郎小舎に変更する・・・
明後日は天候次第では一気に折立まで下山する・・・
雨が止まない・・・
テントに転がり込んでから一度も外に出ていない・・・いや・・・出られない・・・
俺はこんなところまでいったいなにをしにきたのか・・・
雲ノ平の夜は更けていく・・・
聞こえるのは・・・
ただ雨と風の音・・・
(続く)
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夜に何度か目が覚めたが、必ず雨の音がしていた。
そして早発用の2時のアラームで起きたときも。
この日の行動時間はおおよそ6時間ほど。
雨の中無理して撤収してまで早発する必要もない。
まぁ、できるだけ早く雲ノ平に着いて、いろいろ散策したいなぁ〜と、
あとから思い返すとずいぶん呑気なことを考えていたものだ。
雨もほぼ止んだので撤収作業をして
ガスがたちこめるテン場を6:50に出発。
昨日見えた雲ノ平方面や
薬師岳もみんなガスの中だ・・・。
再度小屋のスタッフにルートの確認をしたが、
やはり注意されたのは雲ノ平の木道だった。
そんなに危険なのか?雲ノ平の木道って・・・。
それではいよいよ日本最後の秘境、雲ノ平へ!
←雲ノ平 黒部五郎岳→
明後日無事に右の木道を帰ってくることができるだろうか・・・。
山にガスが絡んだ水墨画みたいな世界も趣があっていいけど
やっぱりスカッと晴れてほしいなぁ・・・。
河童が棲む?というカベッケが原。雰囲気のいい草原ですが
『黒部の山賊』を読んでから来たら違う印象を受けるかもしれない。
薬師沢小屋あたりから雨が再び降り始めたのでレインウェアを着込み
有名な吊り橋を渡る。何気にちょっと怖かった。
そして2つのハシゴを下りたその先から
いよいよ急坂が始まる。ストックは使わず、両手両足で這い上がる。
2時間の長〜いお付き合い・・・。
しんどいけど、結構楽しかったな〜。
ただ、このルートを下りには使いたくないなぁと思った。
特にこの日のような雨が降って岩が濡れてるときには。
逆回りで周遊するプランもあったがこちらでよかったと思う。
急坂との長い格闘もようやく終わりを迎え、木道が現れた。
この日一番のデンジャラスゾーン?だ。
しかし、登りきったらパッと視界が開けるのかと思ったが、
木道はしばらくの間は森の中を進む。
ようやく森を抜け視界は開けてきたが・・・
真っ白だけど、これはこれでいい雰囲気かも。
でもやっぱり晴れてるほうがいいか。
雲ノ平に上がってきてから雨と風がかなり強くなってきた。
祖母岳への分岐。雲ノ平のへそにあたる場所で展望のいいところだそうだが、
この天候ではそれどころではない。
とにかく雲ノ平山荘を目指すが、まぁとにかく木道歩きが長い!
いつになったら辿り着くのか…、どこにあるのか…
ふと視線を上げると、
雲ノ平山荘到着13:00。
雨と風ですっかり冷え切った身体に、山荘の中は暖かくてホッとするひとときだった。
快適な小屋泊まりの誘惑を断ち切りテン泊の受付を済ませた後、
物静かでジェントルマンといわれる僕でさえ発狂するのではないか!?という大事件が起こった!
酔いどれ:「缶ビールください」(今日も6本買っちゃうもんね)
スタッフ:「スミマセン、売り切れなんです」
・・・は?今何とおっしゃいましたか?
空耳ですよね? へ?空耳じゃない?
・・・フフフ・・・ハハハ・・・ヒヒヒ・・・
酔いどれ: 「売り切れだと~ッ!!」(心の声だけど)
ビールの美味さを知ってから十数年・・・、
雨の日も風の日も、熱が40度ある日も、
翌日が健康診断だって、2次検査で胃カメラを飲む前日だって、
俺は毎日欠かさずビールを飲み続けてきたのだ~ッ!それが途切れてしまうということは、
あの衣笠祥雄の偉大な連続試合出場記録を断ち切るのと一緒だぞ!(全然違う)
打ちつける冷たい雨と風になんとか耐えてきた僕の心は完全に折れてしまった・・・。
テン場への木道を「ありえない・・・ありえない・・・ありえない・・・」
ブツブツ念仏を唱えるように呟きながらトボトボ歩く。時折コケそうになる。
土砂降りの中ずぶ濡れになりながらようやくテントを張り、
倒れるように転がり込む・・・。
雨が止まない、ホント止まない、それも土砂降りと強風のまま・・・。
ビールのかわりに手に入れた白ワイン・・・、ハーフボトルなんてあっという間だ。
低体温時のためのウィスキーまで空けてしまったが、
酔いも高揚感もまるでない・・・。
雨は依然、土砂降りのまま・・・
雨の音を聞きながら考える・・・
明日の水晶岳と鷲羽岳は無理だ・・・
こんな天候で3000m近い稜線歩きはありえない・・・
ルートの変更を考えなければ・・・
このまま天候が回復しないなら・・・
4日目で下山してしまうことも考えなければ・・・
そのためには折立まで1日で下山できるところまで進んでおかなければならない・・・
明日の宿泊先を三俣山荘から黒部五郎小舎に変更する・・・
明後日は天候次第では一気に折立まで下山する・・・
雨が止まない・・・
テントに転がり込んでから一度も外に出ていない・・・いや・・・出られない・・・
俺はこんなところまでいったいなにをしにきたのか・・・
雲ノ平の夜は更けていく・・・
聞こえるのは・・・
ただ雨と風の音・・・
(続く)
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Posted by 酔いどれ係長 at 18:57│Comments(6)
│山歩き 北アルプス
この記事へのコメント
ええっっっ!!!
ビールが?!!!
ビールが!!!泣
色んなblogがあるけど読んでこんな泣きたくなったblogは初めてです(@_@)
今度お行き会いした際には
青空の下、生ビールをご馳走させてください!!!!
泣
ビールが?!!!
ビールが!!!泣
色んなblogがあるけど読んでこんな泣きたくなったblogは初めてです(@_@)
今度お行き会いした際には
青空の下、生ビールをご馳走させてください!!!!
泣
Posted by ヒトカゲ at 2011年08月26日 19:26
すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
その日はさまんたさんやらみんなで、
いせやでビアを1ケース飲んだりして、
それでも飽き足らず、その後にもう2軒ほどハシゴしたりして、
ああ、気付けば11時間も酒飲んでた、なんて日でごめんなさい。
そういえばその日の吉祥寺は雨降らなかったんですよ。
すいませんでした。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
その日はさまんたさんやらみんなで、
いせやでビアを1ケース飲んだりして、
それでも飽き足らず、その後にもう2軒ほどハシゴしたりして、
ああ、気付けば11時間も酒飲んでた、なんて日でごめんなさい。
そういえばその日の吉祥寺は雨降らなかったんですよ。
すいませんでした。
Posted by 工場長 at 2011年08月26日 21:42
なるほど雲ノ平の木道は危険だって、太郎平のスタッフは係長さんが
ビール売り切れで落胆してコケそうになるところまで読んでいたんですね。
って、そんなワケないか。
こんな北アの奥地まで単独で来て土砂降りの雨が続けば、
さぞ不安だったんでしょうね・・
ビール売り切れで落胆してコケそうになるところまで読んでいたんですね。
って、そんなワケないか。
こんな北アの奥地まで単独で来て土砂降りの雨が続けば、
さぞ不安だったんでしょうね・・
Posted by しょもも at 2011年08月26日 22:39
◆ヒトカゲさん
こんにちは!
ビールの売り切れには愕然としました~!
山の楽しみのかなりのウェイトを占めてますから。
常温で売っていると聞いてどうやって冷やすか悩んでいたのがバカみたいですね。
もうアルプスは秋になってしまいますが、青空の下でガツンと乾杯したいですね♪
こんにちは!
ビールの売り切れには愕然としました~!
山の楽しみのかなりのウェイトを占めてますから。
常温で売っていると聞いてどうやって冷やすか悩んでいたのがバカみたいですね。
もうアルプスは秋になってしまいますが、青空の下でガツンと乾杯したいですね♪
Posted by 酔いどれ係長 at 2011年08月28日 09:08
◆工場長さん
恨んでやる、恨んでやる、恨んでやる、
呪ってやる、呪ってやる、呪ってやる、
・・・、ハッ!
こんにちは!
その日は夏休みじゃないフツーの週末ならそちらに参加していましたよ。
まぁ、11時間もお付き合いできるかは自信がありませんが。
そうですか・・・、雨も降りませんでしたか・・・。
やっぱり・・・
恨んでやる!
呪ってやる!
恨んでやる、恨んでやる、恨んでやる、
呪ってやる、呪ってやる、呪ってやる、
・・・、ハッ!
こんにちは!
その日は夏休みじゃないフツーの週末ならそちらに参加していましたよ。
まぁ、11時間もお付き合いできるかは自信がありませんが。
そうですか・・・、雨も降りませんでしたか・・・。
やっぱり・・・
恨んでやる!
呪ってやる!
Posted by 酔いどれ係長 at 2011年08月28日 09:20
◆しょももさん
こんにちは!
雲ノ平の木道は注意しないとちょっと危ないかもしれませんね。
特に心ここにあらず、なんてときには。
よくもまぁこんなに降り続くもんだと呆れるくらいの雨でした。
縦走も初めてでしたし、さすがにちょっと不安になりましたね~。
テン場に小さな川が流れてるのですが、
最初はジョボジョボという音が夜にはゴーッ!ってなってましたよ♪
こんにちは!
雲ノ平の木道は注意しないとちょっと危ないかもしれませんね。
特に心ここにあらず、なんてときには。
よくもまぁこんなに降り続くもんだと呆れるくらいの雨でした。
縦走も初めてでしたし、さすがにちょっと不安になりましたね~。
テン場に小さな川が流れてるのですが、
最初はジョボジョボという音が夜にはゴーッ!ってなってましたよ♪
Posted by 酔いどれ係長 at 2011年08月28日 09:33
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